2009年8月 3日 (月)

190 食べ過ぎに注意、糖質制限食

糖質制限食を始めて6ヶ月目に入った。相変わらず、ご飯、パン、麺類、トウモロコシ等の炭水化物類、芋等のでん粉類、お菓子、甘い果物の一切(アボカド以外)を口にしていない。

主食としている野菜は、キャベツ、白菜、ブロッコリー、レタス、サラダ菜、芽キャベツ、アスパラガス、ズッキーニ、セロリ、マッシュルーム、ねぎ、大根、キューリ、トマト、もやし、その他葉や根の野菜のすべて、それらを、生か或いは蒸し、酢醤油にマヨネーズを混ぜたタレに浸して食べたり、炒め物や魚や肉と鍋物にしたりする。

それと毎食欠かさないのが野菜たっぷりのスープ、これは魚の頭やアラ、ポークボーン、ビーフボーン、鳥殻等から、ダシを取る。冷蔵庫に入れると完全なゼリー状になるから、たんぱく質の固まりである。にんじん、かぼちゃは糖質が多く含まれていることから、なるべく食べないことにしている。いかなる野菜にも、又は肉でさえ、わずかだが糖分が含まれていて、食べ過ぎには注意をしなければならない。しかしメインだった炭水化物類を取らない分、ついつい過食ぎみとなってしまうのである。

一ヶ月前、東芝製マレーシア産の冷蔵庫を買った。以前の製品は27年前に買った品物でまだ使えたのだが、オゾン層を破壊するフロンガスを使っているため、ガス補填が出来ないということで買い換えることにした。

日本なら古い冷蔵庫を処分して貰うのに、お金を出さねばならぬところだが、オーストラリアでは無料で、しかも422L440L、の冷蔵庫二台と400Lの冷凍庫を何も言わずに持って行ってくれた。それらは長年ガレージに置いて、大きなスペースを占めていたが、なくなったのですっきりした。

最近の冷蔵庫は機械部分が小型化され、新断熱材で壁が薄くなり、外観のわりに内容量が大きくなっている。店員から「一人暮らしなら、532Lも必要ないのでは?」と言われながらも買った大きな冷蔵庫、隙間もないほどの野菜、魚、肉類を詰め込んでいる。マーケットに店を出しているので、3時過ぎともなると野菜売り場では安売りが始まる、ついつい大量に買ってしまうのである。

今は冷蔵庫に入り切れないので外に出しているが、夏となればすべて中に収納しなければならなくなる。ところで今年のゴールドコーストの冬、例年になく寒い(朝夕の最低気温で10度前後だが)、夏場非常に暑かったのが原因だと人は言っている。

過去ブログ185の実践編、私の一日の血糖値表では朝と昼の空腹時(食事前)では110mg/dl以下であった、しかし最近は130mg/dlmまで上昇している。空腹時の血糖値がすでに高いことから、食後2時間後は180mg/dl近くになったりする。200mg/dl以下なら血管の破裂する危険性はないと言われるが、野菜ばかりとは言え、腹八分にすべきであり、たらふく食べ過ぎなのである。野菜でも大量に採ると総合糖質量が増え、血糖値が上がるのは当然で、タレとしている酢、しょう油、マヨネーズにも少量だが糖分が含まれているから、かけ過ぎは禁物である。特にアボカドとブロッコリー、芽キャベツが大好きなので、ほぼ毎日のように食べているが、これらも食べ過ぎには注意をしなければならない。

(糖質制限食の本、基礎編の食物一覧表ではアボカドは要注意の果物となっていたが、実践編では問題なしと訂正された。筆者が試食後の血糖値検査でそうなったと思われるが、私の好きな食べ物の一つだったので安心した)

糖尿病患者の場合、糖質1gで血糖値が3 mg/dl上昇すると言われている。糖分の少ない野菜であっても総合計となると10g位はすぐに取ってしまい30 mg/dlの血糖値上昇など簡単である。かろうじてその何十倍も糖質のある炭水化物類を取らないことで血統降下剤を飲まなくて済み、薬による副作用、低血糖症発作に見舞われることもなくなった。主食を取らない分、その代償とも言えるが、前と比べて顔色が良くなったと人は言ってくれる。たぶんそれは薬が影響していたのではないかと思われる。

ところで不思議なことに、数ヶ月前、糖質制限食を始めて血糖値が急激に下がり始めた頃、前からやっていた早足で歩く運動をしようとする気持ちが全く起きなかった。しかし最近血糖値が少し上がったことで、身体が要求し出したのである。やる気とパワー、エネルギーが湧き出し、以前よりも一層早足で歩くようになった。

スモールビジネスだが一応商売をやっていると、お客さんに対してでも覇気が必要で、それを生み出すには早足で歩くことが一番である。しかも終了後には血糖値が50mg/dl(以前は20mg/dl)も下がって平常値となるのだからこれ以上のことはない。

G I(グリセミック・インデックス)という数値がある。食物摂取後の血糖値の上昇率をブドウ糖100として相対的に表したもので、GIの高い食品は消化吸収が早く、食後血統値が急激に上昇しインシュリンの分泌が高まる。この率が高くなればなるほどインシュリンの量が必要で、そのような食べ物(炭水化物類)は糖尿病患者としては特に注意をせねばならないが、今までの検査リストはすべて健康な人が対象であり、患者としてはその半分以下が目安となる。

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左のグラフは糖質、たんぱく質,脂質が血管内に取り込まれる速さだが、糖質の場合は急激に上昇し、このとき大量のインシュリンを必要とする。糖尿病患者の場合、その急激なインシュリンの追加分泌は出来ない体質から、高血糖状態が長い時間続くことになり、血管が破裂したり、詰まったりして、いろんな病気を併発するのである。

今までの研究結果では糖尿病患者のレシピーとして、炭水化物(糖質)を60%、たんぱく質20%、脂肪20%の摂取が必要とされてきたのだが、これは空腹時血糖値を基準としていたからで、最近の研究では、この摂取法では悪化させても改善は見られないことが分かってきた。重大なのは食後血糖値の方で、食後血糖値を上げない方法は単純明快、そのような食べ物を避ければ良いのであった。

人類は狩猟生活から農耕文明に移行したことで、食べ物が豊富となり、人口が急激に増加した。その代わり、昨今のように炭水化物や脂肪の取り過ぎで、肥満とか生活習慣病が増えたのである。人間の身体は飢餓には強いが、過食には向いていないと言われ、数万年前の狩猟時代、常に腹ペコで食べ物を探していた頃の体質がそのまま残り、インシュリンを出す、すい臓のベータ細胞が十分発達して来なかったのが原因だと言われている。あと数千年も経てば、それに適応出来る細胞に進化していくだろうが、今が糖尿病患者として、それまで待つ訳にはいかない。

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2009年6月17日 (水)

189 医者要らず!究極の糖尿病治療、克服編

Hba1c

オーストラリア最大の血液検査機関であるSullivan Nicolaides Pathologyでの糖尿病血糖値(HbA1c)の検査を先週受けてきた。昨年クリスマス前に受けて以来半年ぶりのことだった。そして、上記表の如く、本当にすばらしい結果が出たのである。完璧な糖質制限食を始めて四ヶ月半目の事である。モニターでも血糖値の下がり具合を確認出来たので、検査はもっと早目に受けても良かったのだが、糖質制限食による体調の変化や弊害、野菜数種類、摂取後のテストも行いながら、たっぷりと時間を掛けた。

私は日本で若い頃から糖尿病予備軍とし、この国で始めて糖尿病患者と認定されたのが1992年のことである。その時からの記録がこの表で、間の空いている期間は医師を代えた時期、又は無検査の頃で、アップダウンの激しい期間は医者が薦める血統降下剤の服用を拒否、極端な食事制限をしていたが、遂にギブアップ、ダイエット療法が完全に途切れた時期である。

このグラフ最高値の12.2%ともなるとインシュリンの使用が必要となる。この頃から本格的な糖尿病治療に取り組み始めた。その後、血統降下剤の服用と共に、訳の分からぬアップダウン(果物の採りすぎが原因)を繰り返しながら現在に至っていた。そして四ヶ月半の糖質制限食実践後、今回始めてのチェックで健康人に近いHbA1c 6.2%の数値が出たのである。

十年以上も血統降下薬を服用しているのに、尚カロリー制限や運動療法を強いられ、しかも薬による低血糖症が度々襲って来た。その時は言葉では表現出来ない程苦しい、そんな理不尽な話はないと思っていた。たまたま友人から借りた本で、その克服法を知った。実践してみると案外簡単に出来た。そして日々その効果が現れ始めた、間違いなくこの本に書かれている通りだったのである。

以前は、血糖値検査を受ける、その数日前から食事制限をして、値があまり上がらないようにと気を付けた。しかし、その方法は全くの誤りであることが分かった。血糖値は日々、時間、食事内容、体調、ストレスなどによって変化しやすい不安定な値で、物を食べなくても、興奮するだけで急激に上がったり下がったりするのである。ところが糖尿病患者の場合、上がるのは簡単、しかし一旦上がったら、なかなか下がらないから困るのである。

少し前だった、セコンドハンドのパソコンを売り、買い手の家まで納入に行った。設置、インターネット接続に時間が掛かり、その説明にも大変な労力が要った。帰宅が昼食前になって血糖値を計ると、何も食べていないのに異常な程の高い数値が出た。かなり大きなストレスとなっていたのである。

又、私たち患者が使用している市販の血糖値計測器では正確な数値の測定は出来ない、単なる目安にしかならないと言うことである。数ヶ月前、店で普段使っていた器械が盗まれた。早速、新製品を買い使ってみると、同時間、同場所からの血液でも数値がめちゃくちゃ違うことがある。商品の販売元へ確かめると、その誤差は20%で正常だと言った。20%の誤差ともなると大きな数値で患者、健康人の判別も難しくなってくる。私は今、正確な数値が必要なので、二台の器械を使い、同じ血液を両方に注いで測定している。

ヘモグロビン(HbA1cというのは糖化ヘモグロビンとも呼ばれ、血色素にブドウ糖がくっ付いたものだが、一旦くっ付いたら決して離れず、通常1~1.5ヶ月間が寿命でその後死滅する。でも常に平均血糖値が反映され、食事やストレスに影響されることなく検査が出来、その数値も正確で不変である。しかしこれは検査機関でないと測定出来ないのである。

したがって糖尿病患者は常日頃から摂生しておかないと、検査の前だけいくら食事療法を試みても駄目だと言うことである。健康な人の正常値は4.4%から5.8%で、私もあと僅かだが、この数値に向かっての努力が必要である。

それにしても糖質制限食による血統降下法がこんなに糖尿病患者に効果があるとは驚きである。 過去ブログ「182 究極の糖尿病治療 ?」で私は五十数年前、糖尿病患者であった父親の事を記した。父は「好きな物が食べられないなら死んでも良い」と言った。あの時、食事療養をしていればもっと長生き出来たかも知れない。彼はすでに老齢だったから、いずれ時が来れば死しても病死と老死では全く意味が違う、病死なら決してハピィな人生だったとは言えないからである。

しかし考えてみると当時の医学と五十数年後の現在医学、最新機器の発明で検査技術の分野ではハイレベルな発展を遂げた。細胞とか遺伝子のレベルまで詳細に分析出来るようになり、個人鑑定さえも可能となったのだが、治療全般、特に糖尿病患者の治療に関しては特効薬の開発等、何の進歩もしていないと言える。一番原始的な方法、糖分を摂らない食事療法が最適だったとは長い間誰も気付かなかったのである。

私のGPドクター、検査結果を見ながら、血糖値が正常近くなったことで、今まで私に処方してきた薬が間違っていなかった、血統降下剤の効果が現れてきたと喜んでいたようだったが、私は「薬は一切飲んでいない」と言ったら、信じられないような表情をした。医者としても、製薬会社にしても、このような糖質制限食による単純な方法で、難病とされてきた糖尿病の治療をされては困るはずである。

来週、この検査結果と共にGPドクターの手紙を添えて、大病院にある糖尿病スペシャリストドクターへのブッキングをしている。さて、彼がどのような反応を示すかも楽しみだが、遺伝的糖尿病患者である私は、生涯に渡って摂生を心掛けねばならないことだけは確かである。

五ヶ月近く、米とかパンの炭水化物類、果物類一切を食べていない。すい臓にあるランゲルハンス島ベータ細胞を休息させ、回復を待ちつつ、モニターを通して、少しずつ、穀物類も食べていこうと思っている。

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2009年6月 1日 (月)

188 クイーンズランドの水害

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先々週の中頃から降り続いていたゴールドコーストの雨、止まるところを知らないほどの勢いで、時々強風も伴って、まるで嵐のようだった。これだけの豪雨ともなれば、近辺で被害が出ているだろうと思っていたが、やはり後日テレビを観ると、いたるところで災害が発生していた。

今、オーストラリアは初冬、晴天が普通なのにこのような天候は珍しい。これが夏期であれば落雷と共にヒョウが降り、大木が根元から押し倒され、家や車がその下敷きとなる、そんな光景ばかりをテレビで観ているのである。

オーストラリアは都会でも自然は一杯だが、そのかわり天災による被害も多く、自然が猛威を振るうと人間の手におえないほどの被害が出る。ほんの数ヶ月前には雨不足により高温(45度前後)と乾燥で、ビクトリア州山間部で大きな山火事が発生した。多数の死傷者が出、家を焼かれた被災者が大勢テレビ出演をしていた。今度は低い地区での大雨による浸水である。

上の写真はゴールドコースト·ブルティン紙からで、至る所水に浸かった家々と道路である。有難い事に私の住む地区では水による被害はなかったが、公園の大木があちこちで根元からひっくり返っていた。近辺に建物がないから良かったものの、直撃を受けたら一たまりもなく押し潰されただろう。

過去ブログ「37 TAFEのプレゼンテーション」でも記述したが、この州には昔の建築法でクイーンズランダーと呼ばれている家屋がある。木造で高床式、暑い夏でも涼しい設計となっている。又、大雨が降り、少々洪水に見舞われても普段生活している二階の床なら大丈夫で、住民はボートを漕いで買い物をしたり、隣近所を移動したりする。平地でも海抜が低いので、水が引くのが非常に遅く、時には数ヶ月にも及ぶこともある。これを見越しての建築方法で、先人の知恵と言うか、自然と同居した生活環境といえる。

急速な土木工事の発達でダムが出来、河川には堤防が出来る。低い土地は盛り土をして宅地とし、家を建てる。しかしそれにつられるようにして、低い土地でも家が建てられるようになった。しかも高床式でなく平屋である。地方自治体は、過去の記録から、何時かは洪水になる危険性があっても、人口の増加で建築許可を出してしまう。それは家を建てさせるとレイツ(住民税)が入り、市の財政が潤うからである。

天災は忘れた頃にやって来る、しかも記録にない想定外の被害をもたらすことが多く、猛威の度合いは誰も知ることが出来ない。どこの国に住んでも普段から災害に対しての心構えだけは必要である。

ゴールドコーストではいたるところに運河が張り巡らされている。高額な物件を目的とし、ウオーターフロントの宅地を造成されてきた。裏庭に自分のボートを係留することが、富裕としてのステイサスシンボルだと思われてきたのだ。しかし考えると、これらの土地は海抜ゼロに近い地帯であって、大潮の時には海水が裏庭の芝生まで迫り、塩害で茶色に変わることもある。

昨今の地球温暖化で北極、南極の氷が溶け始めている。今は緩やかな海面上昇だが、すでにすべての氷の温度が上昇、塊が緩んでいる為、溶け始めると急速な氷解が起きる。そうなればゴールドコーストの住宅地の殆どは水没し、人が住めなくなってしまう。私の家はウオーターフロントではないが、近くの家が水に浸かれば同じく住めなくなる。

下の切り抜きは先週水曜のゴールドコーストブルティン紙からである。ゴールドコーストで土地価格の一番高い場所はビーチフロント(海岸線宅地、一区画約2億円以上)である。裏庭から波打ち際までの距離は数十メートルで、誰もが住みたいと思っている。したがって不動産業界、投資会社のターゲットとされている。

先週始めの高波で裏庭まで波が押し寄せ、砂を持って行かれ、この有り様である。百年も前のゴールドコースト浜辺のほとんどは、このような崖のような状態だったと言われている。近年になり北の方から砂を大量に運び、今のようななだらかな浜辺を作った、いわゆる人工ビーチなのである。それで何年に一度かは大波で砂を持って行かれても不思議ではなく、これが自然の姿なのだ。市当局は補修するのに40ミリオンドルが必要だと言っている。レイツ(市民税)のアップにつながらなければ良いのだが。

ところで数年前からの水不足で下水を飲み水として使う大々的なプラント工事、今は中止となっている。ゴールドコーストの水がめであるヒンズダム、堤防を高くする工事が間に合わず、ところどころオーバーフローを起こしている。しかし市民は今もその費用を負担、徴収され続けている。

先々週の大雨で長い間渇水状態だったブリスベンのダムも満杯となった、これでゴールドコーストから水を買う必要もなくなった。数ヶ月前の選挙で勝利、再選された知事のアン·ブライト、テレビのニュースで水害で困っている被災者がたくさん居ると言うのに、水不足解消、一年間は大丈夫と大喜び、はしゃぎ回っていた。

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(ゴールドコースト南部海岸線は大波によって大量の砂を持って行かれ、無残にも崖のような段差が出来てしまった。)

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2009年5月18日 (月)

187 ゴールドコーストの犯罪件数

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左はゴールドコーストブルティン紙の切抜きで、最近起きた同市での凶悪犯罪の数々である。最近は特に拳銃による事件が多くなっている。これは銃の種類にもよるが千ドルから5千ドル程で、二、三軒パブ(酒場)回りをして探せば、簡単に手に入るそうである。後日、犯人が逮捕されても、ポリスは拳銃の所在をあまり追求しないらしく、ブリスベンとゴールドコーストのブラックマーケットでは現在4000丁の銃が流通しているとの事である。

1996519日、タスマニアの観光地でライフル銃を乱射し、36名を無差別殺戮した事件が起きた。その後アメリカでも大学校内で学生による銃の乱射事件が続発している。タスマニアの乱射で大量殺害をしたのはマーチンブライアントと言う30才過ぎの男であった。この国では死刑がないので、彼は今も刑務所に入っていると思われる。

以来この国では銃規制が非常に厳しくなった。以前、私もライセンスを取得し、6丁のライフル銃を持っていた。ブリスベンに大きな射撃場があって、そこへ兄弟、知人、友人を連れて行ったこともある。(過去ブログ62に詳細)しかし銃の規制が厳しくなった時点でライセンスを放棄し、数丁は売却、旧日本軍が使った三八式、九九式はガンスミス(銃取り扱い専門業者)に頼んで無可動銃に改造して貰った。このようにすればポリスから許可証が発行され、私の店でも公にディスプレイが出来るのである。

オーストラリア政府は厳しい銃規制を打ち出すと共に、一般が所有している銃の買取りを始めた。この政策で私の銃は買値より高く売れ、少しだったが儲かった。その後、テレビで政府は買い取ったすべての銃を鉄屑にするとの報道があり、集めた銃の山を写し出していた。以来、私の持っている許可証付き無可動銃の値段がぐんと上がった。

当時からピストルの所持には規制が厳しく、ピストルクラブに所属することを条件とし、拳銃一丁それぞれにライセンスが必要だった。ゴールドコーストのサウスポートにピストルクラブがあって見学に行ったが、入会はしなかった。

その時、スポーツ射撃の弾丸と戦争用の弾丸との違いを発見した。弾丸の材料には重い金属が必要で、通常鉛を使うのだが、鉛は体内に入ると猛毒で、軍用とか警察用の弾はすべて真鍮板や銅板で鉛全体を包んでいる。戦争は人殺しが目的だから鉛むき出しであろうが、真鍮や銅で巻いてあろうが同じで、それなら戦争をしなければ良いのだが、人道上での観点からそうなっているらしい。

犯罪で使用される拳銃の殆どは、昔も今もブラックマーケットで手に入れた品物が多く、正式に登録、ピストルクラブに所属しているメンバーの品が盗まれて使用されない限り、せいぜい持ち主は自殺用に使う程度である。

下の切り抜き記事は、この国の年齢別による犯罪件数で15歳から20歳が最も多くなっている。ほんの一ヶ月前、私の店に15歳前後の3人組の少年が入ってきた。一つ、二つ尋ねた後、すぐに店を出ていったが、帰った後、糖尿病の血糖値を測る器械が無くなっていた。この器械は財布のような入れ物に入っており、おそらく中に現金でも入っていると思ったのだろう、 開けてびっくり、血を拭いたテッシュを見て、腰を抜かしたに違いない。

3人以上、同時に入って来られると防ぎようがない。彼らもそれが分かっているから、何かするつもりで入って来るのである。罪悪感は一切なく、盗まれる方が悪いのだと開き直り、スポーツでもやるように、そのスリルを楽しんでいるのである。

このような盗難は今までに何度もあった。慣れっことはなっているが、やられると悔しいものである。一人で店をやっているのだから、このようなリスクは仕方のない事かも知れない。

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2009年5月 5日 (火)

186 オーストラリアの老齢年金

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上記がオーストラリアでの、65歳以上のペンショナーに支給される年金額である。もし重い病気に罹っていたり、身体に障害があったり、特別の理由があったりして、それが認められればこの年齢以下でも支給される。さらに家賃を払って生活している人には111.20ドル上乗せされ、病気治療で薬を使っている患者には6ドルの追加となる。その他、特典としては市民税が20%減額、電気等公共料金の割引、列車で国内旅行する場合には半額近くでチケットが買える。

高価な土地付きの家とか豪邸に住まないかぎり、一人暮らしで、普通の自宅と車、銀行定期の総額が7万ドル以下であれば同額支給される。二週間に一度この金額が銀行振り込みされ、一ヶ月ではこの倍額となる。

夫婦の場合はカップルとして二人分支給されるが、シングルの二人分を合わせたより低い金額となる。これは同じ家に住む場合、経費が少なくてすむからである。結婚してなくても同棲の場合はカップルと見なされ、これは厳重にチェックされ、違反するとペナルティを取られる。そして他人が同居し部屋代を取っている場合には、その金額を申告しなければならない。

7万ドル以上のお金を持っていると、金額に応じて徐々に支給金が減額されていくのだが、どの位の金額になったら給付がストップになるのかは知らない。私の店に度々来るお客さんで80歳過ぎの男性だが、彼は100万ドル近くを持っているらしく、彼いわく「セルフエンプロイメント」であると言っていた。セルフエンプロイメントとは自分自身を雇っているという意味で、銀行利子による収入とか企業に投資をして利益を得、そのお金で生活をしている場合で、タックスオフィスの所得申告書にもそのように書く欄がある。

世界的な不況でオーストラリアでも銀行利子がめちゃくちゃに下がった。去年の今頃は最高利率で8.6%もあった。しかし今は100万ドルの定期預金をしている富裕層でも、昨年の半分以下の利子しか受け取れず、生活が厳しく、持ち金の取り崩しをせざるを得なくなってきたのはでないか。

年金生活者としては、この上記の金額ではもちろん満足していない。しかし他の優遇策を考えると決して悪くない。過去ブログでも記したが、私は糖尿病患者で医者にかかっている。このGPはバルク医と言い、診てもらってもお金を払わなくて良い、メディケアカードを見せ、診断書にサインをするだけ、すなわち無料である、半年に一度の他機関による血糖値検査も同じである。

もし自分の医者がバルク医でない場合、現金を払った後でメディケアオフィスへその領収書を持って行くと55%の払い戻しが受けられる、国民が総健康保険加入者だからで、その負担は国、事業主、企業がしている。しかし大病をした場合、公共の大病院では混雑の為、検査や診察が何時になるか分からず、急患の場合には死に至る。そこで私立の大病院をブッキングすると、ここではすぐに診てくれる代わりに診察料が非常に高い。その為、プライベート保険に加入する。だがこの保険料は決して安くない、条件や種類にもよるが年間1500ドル前後は払わねばならず、富裕層ならともかく、一般人の加入は容易ではない。

私の場合、収入が少ないことから、低所得者としてメディケアカードを使っているので、薬代は半額、毎日たくさん使用している血糖値検査用のストリップは通常100枚入りボックスが53ドルもするのに、たったの1ドル10セントで買える。どこでどうなって、こんなに安く買えるのか私は不思議でならない。

先月分厚い老齢年金の申請書が送られてきた。私の個人財産等、すべての情報の書き込みを終え提出した。いよいよ今月から老齢年金が支給される予定である。おりしもケブン·ラッド豪首相が年金額のアップを取り上げたニュースがこの下の切抜きで、月にして20ドル上げられると書かれている。

私はこの国に永住して28年になるが、レストランをやり始めた頃、政府から通達があり年金制度が発足した。そこでわずかな金額だったが、自分自身で25年近く年金を掛けていた。それが昨年終了した。通常年金とは、掛け金を国が没収する代わりに、年齢がくれば支給されるお金である。それがなんと全額払い戻しされたのである。しかも積み立て金額より利子の方が多かった。日本では国民年金、厚生年金共25年以上の支払い記録がないと年金が支給されないといわれている。この国では上記のように金額は一律だが政府がすべて負担をしている。この財源は一体どこから出ているのか、私には分からない。

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2009年4月22日 (水)

185 医者要らず!究極の糖尿病治療、実践編

過去ブログ「182 医者要らず!究極の糖尿病治療、基礎編」の続きです。

2月の中頃から始めた血統降下薬を使わず、完全な糖質制限食による糖尿病克服法の実践、今で2ヶ月が過ぎたが、その効果は顕著に現れている。

ずっと前だったが、GPドクターの言うままに朝夕食後にタブレットを服用していたのに、その効果が現れず、一番強力な4gの血糖降下剤を与えられた。それでもなお効きが悪く、次はインシュリン注射を打たねばと脅され、大病院の糖尿病スペシャリストへと送り込まれたのだった。

ところが、別に理由はなかったが、他の安い薬メーカーのタブレットに変えた途端、血糖値が下がり始めた。どうも以前のメーカーの薬が、私の体質に合わなかったようだ。以来、スペシャリストは暫く様子を見るつもりだったのか、私にインシュリンを勧めなかった。

それから数年経ち、検査機関による血糖値検査(HbA1c)の結果は上がったり、下がったりの繰り返しで、その理由が何であるかが分からず今日まで来ていた。で、今この糖質制限食をやり始めてこの原因が分かったのである。

GPドクターは私に食後の血統降下薬を与えているにもかかわらず、「食事の量は少なく、運動は毎日欠かさない事、そして甘いものが欲しくなったら果物で取るように」と言った。この食後の果物に原因があったのである。ちなみに、小さな桃一つを食べ、一時間後の血糖値を測ってみると、食べる前より54mg/dLも上がっていた。ところで、毎日4キロメートルを早足で歩いているのだが、歩く前と後の血糖値の差が18mg/dL、食べた桃一個の3分の1しか下がらなかったのである。機械と比べ人間の身体は、いかにエネルギー効率が良いかが一目瞭然である。

さて下が私の糖質制限食を開始して一ヵ月半後の一日の血糖値を測った表で、もちろん薬を絶った状態である。なお比較の為、薬を飲んでいた頃のデータもあればと思うのだが、当時は薬まかせだったので記録は一切残していない。

mmol/lはオーストラリアとヨーロッパが使っている単位で、mg/dLは日本とアメリカだけがこの単位を使っている。検査機関による平均血糖値(HbA1c)はこのmmol/lに近い数字なので、理解し安いことから記した。

健康な人なら普通、空腹時はいつも血糖値は110mg/dL以下であり、食後30分から1時間以内は最も高いが、それでも140mg/dL以下である。しかし2時間経つとインシュリンがほどよく出て、元の110mg/dLにまで下がる。

ところで私の場合、この表にもあるように3時間してやっと下がり始めている。かろうじて朝食前と昼食前には正常の血糖値となっているが、夕食を少し高めの状態でとったら、食後2時間も高い血糖値となっている。でもこの表から見ると、医者からインシュリン注射云々と言われ、完璧な糖尿病患者だった私が、その予備軍の領域にまで血糖値が下がったのである。しかも度々起こしていた低血糖症状にも悩されることがなくなった。薬に頼らず糖質制限食だけでここまで改善出来たことは驚きで、現在は食後二時間の血糖値も下がりつつある。糖分の摂取を減らし、すい臓のランゲルハンス島のβ細胞を薬で刺激するのを止めた途端、少しずつ細胞機能が回復、活性化し、インシュリンの出が良くなったようである。

途中一ヶ月内には長年薬を飲み続けたせいだろうか、麻薬患者が禁断症状を起こすような強い倦怠感に度々襲われた。それが何日も続くので、試しにといつもの半分だけ薬を服用した。すると突然気分爽快となり身体がシャンとした。しかし乗り越えねばならぬハードルだと思い、以来一切薬を絶った。

                mmol/l        mg/dL

l        起床    (416AM)   5.4     97.2

l        (人工甘味料入りコーヒー一杯飲む)

l        朝食前   (519AM)   5.7     102.6

l        食後30分  620AM)   8.6     154.8

l        食後1時間 (702AM)   9.1     163.8

l        食後2時間 (810AM)   8.4     151.2

l        食後3時間 (913AM)   8.1     145.8

l        食後4時間 (1012AM)   7.1     127.8

l        食後5時間 (1109AM)   6.8     122.4

l        昼食前   (1201PM)   5.9     106.2

l        食後1時間 (131PM)   8.2     147.6 

l        食後2時間 (245PM)   7.7     138.6

l        食後3時間 (336PM)   7.3     131.4

l        食後4時間 (441PM)   7.4     133.2

l        食後5時間 (542PM)   7.2     129.6

l        (その少し後に夕食)

l        食後1時間 (706PM)   7.9     142.2

l        食後2時間 (819PM)   8.8     158.4

l        就寝    (900PM)   8.5     153.0

ところでこの時の食事とは一体どのような内容だったかである。肉類、魚はもちろん、主食を食べない代わりに野菜をお腹一杯になるまで食べた。今までの糖尿病食のような食事制限は一切していない。食べてはいけないと言われている、ご飯やパンの炭水化物類、イモ類等のでんぷん質、砂糖、お菓子類、果物のすべて、糖分の多い数種の野菜を一切食べなかっただけである。

ブロッコリー(スチームしマヨネーズで食べる)やアボガド(果物らしいが本では食べて良いと記す)が非常に安かったので大量に買い毎日食べた。それと糖質の少ない野菜をふんだんに使った、具たくさんの汁物である。赤味噌は25%近い糖分(白味噌ならもっと多い)が含まれているので、何杯も飲むのは禁物、極安の鯛のアラや頭を買って来てスープをとるとタンパク質ばかりの美味しい、すまし汁が出来る、これが最高にお腹を満たした。豆腐、それにおからは満腹感を与え、大根、キャベツ、白菜もお腹を膨れさせる。

この国では肉が安いからとビフテキを毎日食べてはみたが、やはり日本人、途中で嫌になってきた。今は魚やチキン、卵も交互に食べるようにしている。数種の野菜と糸こんにゃくを入れ、醤油と少々の甘味料で味付けをした、すきやき、魚すきが一番の好物で野菜と肉の炒め物も美味しい。

糖尿病は贅沢病だと言われてきたが、タンパク質摂取中心のこの糖質制限食こそ、そのものずばりである。しかし医者代、薬代を計算し、長い目で見た場合、ずっと安くなるはずである、「食うに倒れるより、病むに倒れる」である。

この簡単で誰にでも出来る、糖質制限食が普及し、万病の元と言われている糖尿病患者がいなくなると、困るのは医者と病院だということである。

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2009年4月14日 (火)

184 豪州で$43bのブロードバンド政策

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百年に一度とかの世界的な経済不況により、日本の自動車産業、電気業界、その下請け関連会社等の減産及び生産中止により、派遣労働者の契約打ち切り、又、本雇いであっても早期退職を迫るなどの人員整理、大企業の社員削減のニュースが日本の新聞紙上を賑わせている。第一次産業が中心のオーストラリアでも鉱物資源の輸出の落ち込みにより、人員削減があちこちの企業で起きている。(写真は先週のゴールドコースト·ブルティン紙、切り抜き記事である)

昨年暮れの巨大資源会社BHPによる大掛かりな人員整理に続き、今回はアルミニュームの原料となるボーキサイト·マイニングのリオ·ティント社が人員のカットを発表した。アルミニュームは鉄鋼に次ぐ、建築業界及びあらゆる生産工場には欠かせない金属だが、その原料が今までのように必要でなくなったと言うことは、いかに世界経済の冷え込みが大きいかが伺われる。

1937年に起きたアメリカの大恐慌、それを救ったのはフランクリン·ルーズベルト大統領のニューディール政策だと学校で教わった。が、本当はその後に続く第二次世界大戦であるとの説の方が有力で、戦争は大量破壊をもたらすと共にあらゆる産業の活性化を促すパワーを持っている。しかし次の第三次世界大戦ともなれば核戦争と化し、世界経済の建て直しどころか、何もかも破壊、何一つ残らない世の中となってしまう。今回の不況の建て直し方として、戦争による経済活性化だけは避けて欲しいと願う一人である。

先週オーストラリアで$43ビリオン(300億円規模)のブロードバンド設置計画が発足した。この計画はハワード前連立政権のマニフェストだったが、今の首相ケビン·ラッド労働党政権がオーストラリア経済の建て直しにと、この前政権の考えを取り入れたのである。この政策による雇用の増加は37000人だと書かれてある。

昨年のBHPの人員削減、今回のリオ·ティント を始め、関連会社の人員整理、それに伴うスモールビジネスの破綻を含めるともっと失業者の方が多いと思われる。昨今の世界的不況はオーストラリア一国だけで解決出来る問題ではなく、各国共何らかの大きな政策を展開して経済活性化を図る必要がある。

一連の詐欺的サブプライムローン問題を引き起こしたアメリカが、これ以上国内を混乱させないようにと、ドル札を大量に発行し、自国産業の救済に使うようでは何の解決にもなっていない。オバマ新大統領は、古くなった橋、道路、学校施設の建て替え計画、及びグリーンエネルギーの設置政策で経済の活性化を図ろうとしているが、残念ながらこれだけでは不十分と言える。次から次へと大型プロジェクトを立ち上げ、仕事量を増やし雇用を拡大、安定させる必要がある。そして一刻も早く実施していかないと世界経済が悪くなる一方である。

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(左は豪政府発表の43ビリオンドルのブロードバンド施工政策に関する記事)

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2009年4月 1日 (水)

183 オーストラリアで再給付金

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左の記事は328日ゴールドコーストブルティン紙に載った、オーストラリア政府からのメッセージ、特別広告の切抜きである。

今年の初め、オーストラリア政府はアメリカ発世界的不況から脱出しようと、国内の景気を刺激し、活性化するための対策として、年金生活者、低所得者層、シングルペアレンツ等の家庭を対象に、いわゆる日本での定額給付金に当たる特別ボーナスを支給した。

しかし数ヶ月経ち、その経済効果がまるっきり現れていないことを認識した政府は、さらに第二弾として今回、学生を始め、昨年所得税を申告した人々にもボーナスを支給することにしたのである。

これを見ると昨年の年間収入が8万ドル(豪1ドル65円換算として520万円)以下であった人には900ドル(58500円)を支給、それ以上、9万ドルまでは600ドル、それ以上、10万ドルまでは250ドルの支給となっている。

年間8万ドルの収入というと、週給1538ドルになるが、日本と違って給与水準の低いこの国では、よほど大手の企業か、国の機関、あるいは儲かっている会社でない限り、これだけの給料を払うのは無理である。

政府としても前回の支給者と共に、今度こそ、ほとんどの働き手を対象にボーナスを支給することで、国内経済の活性化を図ろうとしている。宵越しの金を持たない主義のオーストラリア人だから、すべて消費に回すと期待しているのである。

私の場合、前回は月足らずで年金生活者とはならず、支給金は貰えなかった。しかし今回、年間の申告金額が少ないことから支給される。さてオーストラリア経済の活性化の為に一体何に使ったら良いかと迷っている最中である。

単純に、世の中にお金の流通量が少ないと不景気になり、逆にダブついてくるとインフレとなる。不景気になれば札を大量に発行し、インフレになればお金を回収、流通量を減らせば良いだけで、難しい経済理論など必要ない。政府はただ当然の札の発行をすると共に、何らかの大型プロジェクトを立ち上げ、働き手の仕事量を増やせば景気が回復するのである。

現在アメリカ政府でもドル札の大量印刷に懸命で、テレビのニュース番組でその光景を度々写し出されているが、これは大企業を救済する為の作業で、AIG保険会社のように、そのお金を幹部連中に臨時ボーナスを支給するだけに使われかねない。この企業もサブプライムローン問題に拘わった会社で、救済する必要はない、リーマンブラザーズ社同様、自業自得と言うことである。

大企業倒産による従業員の失業問題を心配するよりも、解体して小ぶりの会社になった方が望ましく、今まで巨大企業として横暴な振る舞いをしたそのツケが回ってきただけである。一切救済せずに危機感を持たせ、大いに知恵を出させて、将来実力のある会社に成長させる、それが政府の役目である。資金援助だけで救済されたためしがなく、本腰を入れて取り組まないのが人間の性である。

オーストラリア政府は仕事の量を増やすことなく、国民にお金をばら撒くことで、国内経済の活性化を図ろうとしている。この対策もどうかと思う。仕事をクリエイト(創造)せず、お金だけを与える、レイジーな国民をクリエイトしているだけと思えてならない。

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2009年3月23日 (月)

182 医者要らず!究極の糖尿病治療、基礎編

私は二型の糖尿病患者でゴールドコーストにてGP(一般)ドクターとSP(糖尿病のスペシャリスト)ドクター二人のお世話になっている。朝、夕食後、二種類のタブレットを服用し、他に食事制限、運動療法にも取り組んでいる。

糖尿病の兆候は少年の頃にあった。生命保険に入る時、勧誘員からそれを指摘され、病院で本格的な血液検査を受けることになった。朝食抜きで検査を受けたところ、その時は規定以上の血糖値にはならず無事保険に加入することが出来たが、そこで始めて、自分は軽い糖尿病に罹っている事を知った。

今から五十数年前、父親が糖尿病を患っていた。当時田舎では殆んど汲み取り式の便所で、担当者が「お宅の便は何かネバネバとしたものが混じっていて汲み取りにくい、バキュームホースを入れてもうまく吸い取れない」と、通常の便でないことを告げ、家族の中に病人が居るのではないかと疑っていた。

当時は医学も発達していなかったし、糖尿病に対しての知識、対策や改善方法も分からない、ただ甘い物を食べない事以外には方法がなかった。しかし父は「死んでもいい、わしは好きな物を食べる」と語気を荒くし、餡かけ餅、大福餅をほおばり、料理には砂糖をふんだんに使った。私が少年の頃、遠くまで牛肉を買いに行かされたのもこの時期で、異常な甘い味付けのすき焼きを自分で作り、一人で食べていた。母親もあきらめの境地となっていた。

しばらくして、父の左後首に小さな吹き出物が出来た。それが見る見る大きくなって膿が吹き出した。私も手伝ったが、膿はいくら出しても尽きず、首筋に大きな洞穴が出来た。そこに脱脂綿を詰め込んだのを、今もありありと覚えている。老期に入っていたから医者はどうすることも出来ず、やがて衰弱し、死んでしまった。血液中に多量の糖分が混ざることで白血球の殺菌力、対抗力が低下し、化膿の進行が止められなくなっていたのである。

統計では両親の片方が糖尿病なら、子供の3分の1が発病すると言われている。私は4人兄弟だが、その内の2人が罹っていることから間違いなく遺伝である。遺伝子レベルとなると医学会ではまだまだ未知の世界で、進んだ現在の医学でも、特に糖尿病に関してまだ完全な対応策はなく、療法もこれといって確立されていないのが現実である。

さて私が理解している糖尿病とはいかなる病気かと言うと、食物類全般、特に甘いものや炭水化物を食べると、すぐに糖質に分解され血液と混ざる。健康な人なら、すい臓のランゲルハンス島のβ細胞からホルモンのインシュリンが適量出て血液中の血糖値を下げる働きをする。二時間程で通常の血糖値に戻るのだが、患者の場合はインシュリンの出が悪いことから何時までたっても血糖値が下がらず、上がったままの状態が長時間続く、血管は高血糖毒(200mg/dl以上)には弱く、いつ破裂するか分からない状態におかれ、一刻も早く血糖値を下げる必要がある。そのために血統降下剤やインシュリンを使って正常値に戻させるのだが、従来の治療法は、それ以上病気を進展させない為、カロリー制限やら運動療法を並行して行わせている。しかし一端発病したら最後、その完治はなく一生付き合いをしていかねばならない病気で、今までの薬療法とカロリー制限食以外には改善の方法が見付かっていなかった。

私の場合、前にも記した二種類のタブレットを朝と晩、食後に服用するよう医師から言われ、その一つがSU系血糖降下剤である。この薬はβ細胞を刺激して無理やりインシュリンを出させる効果がある。ただでさえ年老いて疲弊、消滅していく細胞にムチを打って無理やりインシュリンを出させているのだから、これほどの酷使はない、疲れはて、意識もうろうとしている奴隷をムチで叩き起こし、むりやり働かしているに等しい。さらにこの薬は効きすぎることが多く、突然規定以下の血糖値になることがある。そうなると「冷や汗を掻き出す」、「手はブルブルと振るい出す」、「顔面蒼白となってその場に佇んでしまう」のである。そして一刻も早く糖分を補給しなければならなくなるのだ。

私は他の機関による血糖値検査を受けた後、GPドクターからその結果を聞くべく、検診を受けようと待合室で待っていたら、その発作に見舞われた。急いで、車まで飴を取りに行き、舐めたら落ち着いてきた。その事を医者に告げ、血糖値を測ったら、57.6mg/dlとなっていた。それ以来、少し濃度の低い薬に変えてはくれたが発作は同じように起きている。

血糖値は高過ぎても危険だが低過ぎると、もっと危険で突然死する恐れもある。脳と網膜、それに生殖腺胚上皮は直接血液から糖分を吸収してエネルギー源としている。したがって規定の血糖値は絶対に必要で、足らなくなれば身体の脂肪分が糖分に分解され一定値に保たれる。しかし薬を服用しているとその調整が効かなくなってしまうのだ。健康人がもしこの薬を服用したら毒薬と化す、それほど危険極まりない薬で、これだけは飲むのを止めたいと思っていた。

私の友人から借りた本で「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」という題だが、今までの血統降下剤やインシュリン療法、カロリー制限法による糖尿病治療とは全く異なったやり方、しかも簡単で今すぐ実践出来ることから、只今、自分の身で体験、臨床実験とも言えるチャレンジの最中である。

この本の要旨は次の通りである。糖分にすぐに変わる炭水化物、でんぶん類、すなわち米、麦、いも、とうもろこし、甘い菓子類、果物類を一切取らず、そのかわり脂肪やたんぱく質の摂取量を増やせと言うのだ。今までの糖尿病カロリー計算とは全く違った摂取方法、半分以上だった糖質食を脂肪とたんぱく質食に置き換え、糖質は10%前後にせよで、このような食事なら急激な血糖値の上昇は起きないと書かれている。糖尿病患者にとって主食厳禁とは厳しい条件だが、「糖質を取らなければ血糖値は上がらない」のは当然で、真に理にかなった摂取法だと納得、実践してみる気がしてきたのである。

主食である御飯、パン類を抜いた食事とは一体どのようなものかと心配するが、私の場合すでに御飯やパンの量を減らしていたので止めるのは簡単だった。そのかわり肉類、魚類を主に食べ、野菜を増やしたから総摂取量は変わっていない。食後の空腹感はないし、ミート類を多く食べることにより腹持ちは以前よりも良くなった気がする。

従来の糖尿病食では甘いものは果物から取れと言われてきたが、この本では絶対厳禁、野菜でも糖分の多いものはなるべく避けるよう指導されている。ようするに糖質を制限することによる糖尿病治療で、今までの薬療法、カロリー制限食では得られなかった好結果が得られているのである。究極の治療法と言えるかどうかは自分で試し、その効果を見なければならないが、やり始めてからまだ4週間では何とも言えない。少なくても3ヶ月は必要で、随時このブログでその結果を報告するつもりである。

筆者は医者で病院を経営、糖尿病患者を同病院に入院させ治療、その結果を記事にしている。医師自身も糖尿病患者で糖質制限食により治療中で、その体験も含めての内容で信頼性は極めて高い。医者の立場からの医学的検知、症例、データ等詳しい内容は本を読む以外に方法はなく、この本の表紙コピーをアップしますので参考になればと思います。

なお基礎編にも朝昼晩のメニュー表記もあるが、実践編はもっと詳しい。しかも食べて良い食物、食べて悪い食物の一覧表、又、食物の糖質配合率の一覧表もあってこれは貴重な資料となる。

私は肉類、魚類のほとんどが脂肪とタンパク質で糖分は一切含まれていないと思っていたが、この本ではわずかだが血液や筋肉部分にも糖質があることを知った。糖質を一切取らない食生活と言っても、ほどよい糖分の摂取量は野菜や肉から得られ、それが10%~15%もあって、それで十分だと言うことである。

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2009年2月25日 (水)

181 撤退か?日本人ディベロッパー

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今から20年近く前、サーファーズパラダイスの西域にカラーラゴルフクラブという小さくて平坦なゴルフ場があった。低い土地なので大雨が降ると、あちこちが水没、大きな池も出来てコースは閉鎖された。数種類の野鳥が飛来し、餌探しで鳥たちの楽園となっていた。そして水が完全に引くまで数週間そのような状態が続いた。

市当局ではこの土地はウォーターリザーブ(ダムのような)とし、大雨時の水の溜まり場と認定していた。だが大雨もそんなに多くないことから、芝を植え、普段はゴルフ場として使っていたのである。広い打ちっぱなしのドライバーレンジがあってバケツ一杯のボール代、それに1ラウンドのグリーン費も安く、予約もいらないことから何時も賑わっていた。私もレストランをやっていた頃、度々練習に通い、その後コースを回った。

日本ではバブルの最盛期、そのゴルフ場をニフコと言う日本の会社が買収した。低い土地は盛り土をし、ところどころ池を作り、土管を埋設、水はけを良くして、少々雨が降っても水没しないようにコースを改造、名称もエメラルドレイクゴルフコースと改名した。

当時、この会社は日本では中堅のプラスチックメーカーだったと聞いていた。このゴールドコーストで始めて宅地造成や不動産の事業を始めたらしい。名前をニフサンと変え、ゴルフ場近辺の土地を次々と買収し、そこを宅地に造成、家を建てて販売をした。

そのゴルフ場の道路を挟んだ東側に遊覧飛行場(タイガーモス機)の施設がある大きな土地が広がっていた。広さは当ゴルフ場の二倍はあるだろう。昔からその場所に大ショッピングセンターが出来るとかの噂もあって、再開発地として有望視されていた場所である。この土地のすべてをニフサンがいつの間にか手に入れ、大開発が始まっていた。

ゴルフ場と同じく、ここも低い土地なので大雨の時には浸水していた、その半ばに大きな湖を造って、その掘った土砂を積み上げ、宅地として造成、いわゆるウオーターフロントの土地を開発したのである。これなら盛り土をして通常の宅地をたくさん造成するより、売れる土地の数は少なくなるが、水際の土地は高く売れることから、確実に儲かると睨んだのである。

何台もの大型重機の投入でたちまち大きな湖とブロック状の宅地が造成された。川から水(この川は海水)を引き、満々と湛えたブルーの湖面、昔なじみの付近の景色、元ローカル飛行場の面影は全くなくなってしまった。湖も以前からその場所にあったように錯覚してしまうほど、見事な出来栄えとなったのである。

20年前のバブル期には、日本からは大手保険会社を始め、一流企業がやってきて、だぶついた日本金を持込み、この街で不動産を買いまくった。地上げ屋までやって来て活躍したのである。ライオンズマンションで有名な大京不動産もホテルを建てたり、ゴルフ場を造ったりと、この街にかなり投資をしてきたが、どの企業も儲けるつもりが、日本でバブルが弾けたことから、安く叩き売り損をして、日本へ撤退せざるを得なくなった。時の状況にもよるが、この街では大小にかかわらず、ビジネスをして儲けることは非常に難しい。

このニフサンは日本企業として数少ない成功したディベロッパーだったが、21日付けゴールドコーストブルティン紙によると、今後の開発をすべて断念したと伝えている。それに伴い、今まで売りに出していた物件の安売りを始めた。どうもこの地に於けるディベロッパー業からの撤退を余儀なくされた模様で、「ニフサンお前もか?」と言いたいところである。

この会社の物件は高すぎると思っていた。以前、この社の物件を友人が見に行くと言うので同伴したことがあったが、買いたいとは思わなかった。大きくディスカウントしてもまだ高いのである。手の込んだ造り、良い材料を使っていたとしても、高すぎれば買う人はいない。このゴールドコーストは年金生活者が多く、裕福な人は少ないのである。それにお金持ちなら、建売住宅は絶対買わない、すべて注文建築をするからである。

この国ではビラ(村)という形式の集合住宅風建築様式が増え、ニフサンはその豪華版を開発している。その区域全体を高いフェンスで囲い外界からは完全に遮断、車が出入り出来る大きなゲイトを設置、そこを通るには中の住人からスイッチで開けて貰う方式である。これは外からの不審者侵入を防ぐためだが、窃盗が多いこの国では、住人の中にドロボーがいたとしても不思議ではない。そのような盗難が度々起きている。それにボディコーポ(ガーデン等を管理する会社)の費用が高すぎる。それは販売会社が兼任する場合が多く、この費用は会社の言いなりで毎年上がっていく。それが嫌なら家を売って出て行けと言うことだが、家を売るとコミッションを取るのである。

私はパソコンやテレビのサービスで個人の家庭を訪問する機会が度々あったが、高級マンション等のセキュリティの厳しい住宅に行くのが非常に嫌だった。手間が掛かりすぎるのである。住人としてはその厳しいセキュリティシステムに満足して、他人との差別化に優越感とか誇りを持っているようだが、このような客からは倍額のサービス料を取っても良いとさえ思っている。実際は貰わなかったが。

俗に言われている100年に一度の世界的不況で一次産業が主のオーストラリアでも原料の輸出が減って、BHP等の大手資源企業の人員削減が相次いでいる。最大の輸出国だった中国も鉄鉱石をあまり買わなくなってしまった。政府はこの不況を乗り切るため銀行利子を下げており、近々また下げるそうで、昨年の今頃は8パーセント以上あったのに近い将来、その半分以下になりそうだ。ニフサンもこの国の将来の経済見通しに期待が持てなくなったようである。

日本では国会を通すのにやっきとなっている定額給付金だが、この国ではすでに支給された。受給者の対象は貧困生活者、国からの年金生活者、シングルマザー、シングルファーザーで子供の数に応じて追加される。一人頭千ドルで子供二人のシングルマザーだと3000ドルの支給金が受け取れる。日本の一人に付き12000円とは雲泥の差がある。

残念ながら、私はどちらにも該当しなかったので貰えなかったが、すでに支給から数ヶ月経っている。連邦政府は経済活性化を目的として支給したのだが、その経済効果は見られない。マーケットはその成果が如実に現れ、その動向を知る最も良い場所だと思うのだが、以前よりも悪くなっているのが現状である。

クレジットカードの支払いに当て、消えてしまったのか? 或いは他に理由があるのかも知れない。なんせそのお金をカジノで全て使い果たしてしまった人もいたと言う話も聞いている。ちなみにカジノで浪費することが経済活性化に繋がるのかどうかは分からない。

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